銀行や郵便局の預貯金だけではなかなかお金が増えない、どうすればお金を効率的に増やすことができるか等、資産形成でお悩みの方も多いと思います。株式投資を始めたいけど、知識が全くなくてどうしたら良いかわからない。そんなお悩みを抱えておられる方に超初心者向けの株式投資の始め方についてご紹介します。
株式投資のメリットとデメリット
株式投資のメリット
①売買による利益が期待できる。
株式は自由に売買できるので、自分が購入した時よりも株価が値上がりしたタイミングで売却すれば、差額の利益を得ることができます。
②配当金がもらえる
配当金とは、株式を保有している期間中、その会社が生み出した利益の一部を株主に還元するものです。一般的には、1年に1~2回「1株あたり○円」という形で支払われ、保有している株数に応じた配当金を受け取ることができます。
但し、全ての企業が配当を出しているわけではありませんので確認が必要です。
③株主優待がもらえる
企業が株主に対して、その企業の割引券や商品、そのほか金券やギフトカタログなどを提供する株主優待があります。
但し、すべての企業が実施しているわけではありませんし、実施している企業でも株主の保有株式数によって受けられる優待の内容が異なります。
また、最近では株主優待を廃止する企業も増えてきているように思います。各企業の株主優待の情報は定期的に確認することをおすすめします。
株式投資のデメリット
①元本保証がない
株式投資は、預貯金などとは違って元本保証がありません。また、証券取引所で常に売買されていて、株価は変動しています。
値動き次第で、購入時よりも売却時の株価が安ければ損失が発生することを念頭に置きながら取引することが必要です。
②投資用の資金がある程度必要
株式投資は、最低売買単位(単元)が100株と決められており、最低単位購入に必要な資金を用意する必要があります。投資に必要な金額の基本的な算出方法は、株価×1単元(100株)です。
例えば、株価が1,000円の場合は、1,000円×100株=10万円となります。但し、この金額に加えて、売買手数料がかかる場合があります。売買手数料は、証券会社によって異なります。
③倒産するリスクがある
株式は企業が発行する証券ですので、発行元である企業の業績が好調であれば配当金や、株式を購入する人が増えて株価が上昇するので売買差益も見込めます。
しかし、業績が悪化して売却する人が増えると株価は下がり続け、最悪の場合倒産してしまう可能性もあります。
従って、株式の保有中も企業の経営状況などを把握しておくことが大切です。
株式を上場している企業は、必ず決算書を公表することになっていますので、企業の財務状況や収益がどのようになっているかを確認することをおすすめします。
株はどこで買う?
証券会社には、店舗での対面取引で商品を注文する対面型の証券会社と、インターネットで売買が完結できるネット型の証券会社があります。
株式投資の初心者には、パソコンやスマホからいつでもどこでも取引できて、取引手数料が比較的安く設定されているネット証券がおすすめです。
口座の種類
まず、どこの証券会社で口座開設するかを決める前に、証券口座の種類を決めておくとスムーズです。口座は、「一般口座」「特定口座(源泉徴収あり)」「特定口座(源泉徴収なし)」の大きく分けて3種類があります。
株式や投資信託等に投資すると、保有期間中に受け取ることができる配当金や、売却時は損益が発生します。配当金や売買益には、20.315%の税金が他の所得と分離されて課税されます。
証券会社で取り扱う金融商品の利益をどのように申告して、税金を納めるかによって口座を分けることができます。
一般口座とは
一般口座は、自分自身で売買損益を計算し確定申告をする必要があります。後述する特定口座のように証券会社が計算してくれる年間取引報告書は交付されません(証券会社の口座管理等で売買取引記録や損益は見ることはできます)。
事務負担を考えると一般口座を開くメリットはないと思います。
特定口座とは
特定口座は、個人投資家が納税申告を行う際の手続き負担を軽減するためにつくられた口座です。証券会社が取引にかかる売買価格や損益を計算してくれます。
税金を自動的に証券会社が徴収する「源泉徴収あり」と、自分で証券会社から発行される年間取引報告書を使って確定申告して自分で税金を納める「源泉徴収なし」の2種類に分かれます。
特定口座源泉徴収あり
利益から自動的に20.315%の税金分を差し引いて、税金を証券会社が代わりに支払い、その残りの利益を受け取ります。
その結果、確定申告は不要となり、税金を改めて支払う必要もありません。また、課税関係がこの源泉徴収で終了し、確定申告が不要になることで、「合計所得金額」から株式等で得られた利益が除かれます。
3つのうちどの口座を選ぶか迷っている方は、「源泉徴収あり」を選択していても確定申告をすることができるので、「源泉徴収あり」を選択することをおすすめします。
特定口座源泉徴収なし
取引による利益金額が計算された年間取引報告書が交付され、その報告書をもとに翌年の2月15日~3月15日の期間中に確定申告して税金を納めます。
源泉徴収ありのように、取引ごとに税金は引かれません。
多くの人があてはまると思いますが、給与の年間収入金額が2,000万円以下で給与の支払いを1カ所から受けている方で、給与所得及び退職所得以外の所得金額が20万円以下の場合、確定申告は不要となります。
少額での取り引きを予定していて、20万円以上の利益を出す予定がない方は、この口座で税金を無駄に支払うことはなくなります。
※但し、20万円以下の利益でも住民税は申告が必要です。
NISAとは?
NISAとは「少額投資非課税制度」のことで、イギリスのISA(Individual Savings Account)を参考に導入され、NIPPONの頭文字「N」をとってNISAと名付けられました。
証券口座を開設する時に、同時に税制優遇が受けられるこのNISA口座を開設することができます。
NISA口座を開設すると、その口座内で購入した上場株式や株式投資信託などの売却益や配当金などが非課税になります。
NISA口座は主に以下の2つの種類があります。
これは、どちらにするかお好みになりますが、つみたてNISAにすると証券会社によってはクレジットカードで積み立てることができるところもありますので、クレジットカードのポイントもゲットすることができます。
後ほどご案内するSBI証券や楽天証券では、このクレジットカード積立が利用できます。
つみたてNISA | NISA | |
---|---|---|
非課税投資枠 | 40万円/年 | 120万円/年 |
非課税期間 | 最長20年 | 最長5年 |
対象商品 | 一定の要件を備えた投資信託等 | 上場株式、投資信託等 |
配当金の受け取り方
証券口座の申し込み画面で、入力を進めていくと配当金の受け取り方を選択する画面が出てきます。配当金の受け取り方法は以下の4つです。
- 株式数比例配分方式・・・保管振替機構(ほふり)の株主情報を利用して証券口座で受領する方法
- 登録配当金受領口座方式・・・すべての配当金を一つの金融機関の口座で受領する方法
- 配当金受領証方式・・・配当金領収証等との引換えによる郵便局等の窓口で受領する方法
- 個別銘柄指定方式・・・発行会社に対し振替株式等の銘柄ごとに口座振込指定をし、指定した金融機関で受領する方法。
前述のNISAで配当金を非課税で受け取るためには、株式数比例配分方式を選択する必要がありますので、この株式数比例配分方式をおすすめします。
おすすめのネット証券
取引ツールの使いやすさや手数料を考慮すると、SBI証券か楽天証券がおすすめです。口座開設手数料、口座維持費用は2つの証券会社ともに0円です。
両方の証券会社で口座開設することをおすすめしますが、最低限で良いという方は楽天証券をおすすめします。
マネーブリッジという楽天銀行との自動入出金(スイープ)の設定により、普通預金金利が最大0.1%(税引前、300万円以下の預金、300万円以上は0.04%)になります。
手数料比較(現物取引)
取引手数料は設定により2つのうちから選択できます。
1回の約定代金 | SBI証券 | 楽天証券 |
---|---|---|
5万円まで | 55円 | 55円 |
10万円まで | 99円 | 99円 |
20万円まで | 115円 | 115円 |
50万円まで | 275円 | 275円 |
100万円まで | 535円 | 535円 |
150万円まで | 640円 | 640円 |
3000万円まで | 1,013円 | 1,013円 |
3000万円超 | 1,070円 | 1,070円 |
1日の約定代金 | SBI証券 | 楽天証券 |
---|---|---|
100万円まで | 0円 | 0円 |
200万円まで | 1,238円 | 2,200円 |
300万円まで | 1,691円 | 3,300円 |
以降100万円増加ごとに | +295円 | +1,100円 |
ツール比較(スマホ用)
SBI証券
- SBI証券株アプリ・・・便利な機能と情報が豊富にあります。ランキングを見るだけで銘柄の動きがリアルタイムでわかり、銘柄探しや取引をスムーズに行う事ができます。
- かんたん積立アプリ・・・リスク許容度に合わせたファンド提案と一括で積立設定を行える機能を搭載しています。好きなタイミングで、投資信託の保有状況の確認や積立設定を行うことができます。
- SBI証券米国株アプリ・・・米国株式投資に役立つニュースや情報を見ることができます。株価やチャートが見やすく、、口座管理画面では円でもドルでも資産が確認でき、アプリひとつで米国株式投資が完結します。
楽天証券
- ⅰSPEED・・・日経225等の各種指数や為替レート、ニュース、ランキングなどのマーケット情報や個別銘柄情報、各種テクニカルチャートなどが無料で利用でき、会社四季報の閲覧も可能です。
株はいくらから買える?
最近は、銘柄ことに売買する単位(単元)が決められています。
株の売買単位は、基本的に100株単位です。銘柄は限定されますが、最近では1株単位でも売買できる証券会社が増えてきました。
現物取引と信用取引の違い
現物取引とは
現物取引は、自己資産により行う取引で、株式をと現金(自己資産)で購入し、保有している株式(現物)のみを売却できます。
信用取引とは
信用取引は、証券会社に担保を差し入れ、お金もしくは有価証券を借りて行う取引です。保有している株式や預り金の約3倍までの取引が可能です。現物取引と違って株式を持っていなくても、売りから取引をはじめることができます。
注意点として、信用取引は保有している株式や預り金の2倍の取引をすると、利益が出たときはその利益も2倍になりますが、損失が出た場合は当然その損失も2倍になるのでハイリスク、ハイリターンな取引です。
初心者には、現物取引をおすすめします。
株の買い方の基本
指値(さしね)注文
自分の希望する売買価格を指定して注文する方法です。買い注文の場合は株価が指値以下になれば成立し、売り注文は指値以上の株価になった時に成立します。
希望価格にならないと売買ができず、わずかな値段の差で売買のチャンスを失う可能性があります。
成行(なりゆき)注文
自分の希望する売買価格を指定せずに注文する方法。早く取引を成立させることができる可能性が高い注文方法です。
しかし、株価の激しい変動などがあると想定外の価格で売買が成立することもあるので注意が必要です。
銘柄の選び方のヒント
理想としては、企業の業績や財務状況、将来性を調べた上で投資の判断を行うべきだと思いますが、初心者にはなかなかハードルが高いと思います。
まずは、身の回りのなじみのある商品やサービスを提供する企業や、少額から投資できそうな企業を選んでみるのも良いかも知れません。
まとめ
くれぐれも、投資は自己責任、自己判断で行って下さい。
投資の鉄則は、余剰資金で行うことです。まずは、万一のケガや病気などで収入が途絶えてしまう緊急時に備えて、生活費の3~6ヵ月分の「生活防衛資金」を確保し、次に日々の生活費や使い道が決まっている資金を貯蓄として別に分けておきます。それ以外の余剰資金の一部が投資に回せる資金です。
株式投資は元本保証がないので、自分がどれだけの損失に耐えられるかなども考慮して、計画的に少額から投資することをおすすめします。
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